『購入した車券の選手が落車してしまったら払い戻しはされるの?』
『落車に関わっていたら失格になる?』
今回は競輪の『落車』について解説していきたいと思います!
落車とは?
競輪での落車は文字通り自転車から落ちてしまうこと、身体が倒れてしまうことを指します。
時速60km~70kmに達するほどのスピードが出る競輪用の自転車にはブレーキがなく、タイヤサイズは外径675mm、太さ22mmと決められており一般的な自転車(太さ35mm程)よりも細く作られている為、少しの他選手との接触でも転倒の危険性が高まってしまいます。

競輪用自転車についてはこちらで詳しく解説しております♪
競輪用の自転車は何が違う??
落車はどのくらいで起こる?
競輪の落車率は7%程で毎日6会場開催×12Rで72レースが開催された場合、日々5レースでの落車が発生してる確率になります。

どのような時に落車が起こりやすいのかしら?

以下で解説していきましょう♪
① 雨の日や天候が悪い日のレース
競輪はほとんどの会場が屋外の為、雨風による影響を大きく受けます。
雨が降ることでタイヤが滑りやすくなり、視界も悪くなる事から雨の日でのレース中の落車が一番多いようです。
② S級選手のレース
A級戦士のレースよりもS級上位選手によるレースの方が落車率は上がり、S級レースの落車率はA級レースの2倍近くにもなるそうです。
これはレース自体が激しい展開になり選手同士の競り合いが多くなるからです。
上位階級では選手自体の能力やスピード・パワーが上の分、激しい接触での落車率が上がってしまうようです。
③ 上位のグレードレース
S級上位のレースで落車率が上がる事と同じで、グレードレースのランクが上がるにつれ落車率も急激にアップします。
G2以上では獲得賞金も上がりG1優勝でKEIRINグランプリへの出場権も獲得できる為に選手同士のデッドヒートも激しくなります。
落車事故によっては大きな怪我にも繋がり選手生命の危機も起こり得ますが、選手にとっては多少リスクを負ってでも上位のグレードレースは勝ちを狙いにいく為、激しい接触による落車率が大幅にアップしてしまいます。
④ 333mバンクのレース
競輪場には333m、400m、500mの3つのバンクが存在します。
この中で333mバンクでのレースが一番落車率が高いようです。
333mバンクでの落車率が高い最大の理由は、周回数が多くなるのでコーナーを曲がる回数も多くなるからです。
コーナー付近では押圧、押し上げ、押し合いの禁止行為が増えやすくなる為に必然と落車率も高くなってしまいます。
落車は失格になる?
落車をしてしまっても、選手がまだ動ける状態であれば自転車に乗りゴールをすることで完走として見なされます。
また、競輪には『敢闘の義務』というものがあり、落車により大きな怪我をしていないのにレースに戻らなければ、レースを放棄したと見なされ反則処分が下ることもあります。
敢闘の義務
選手は、暴走、過度の牽制等をしてはならず、勝利を得る意志をもって全力を尽くして競走しなければならない。
引用:keirin.jp
上記の事から落車しても身体的に問題がなければゴールをしなくてはいけないのです。
同じ公営競技でもオートレースや競艇では落車・転覆をしたら失格となる為、ルールが異なります。
競輪は1着以外でも賞金が獲得できる為、選手にとってゴールを目指す事はとてつもなく重要な事となります。

グレードレースになると9着でも500万以上、KEIRINグランプリでは9着でも800万以上の獲得賞金になります!
また、落車により怪我をしてしまいレース復帰が難しい時は『棄権』をすることができます。
棄権をしてしまうと賞金を全額受け取ることはできませんが、レースの未着賞金として80%が支給されます。
しかし、この落車が他選手への妨害行為の反則とみなされた場合は失格となり、賞金の獲得はできません。
落車は車券の返還対象にはなる?
車券を購入した対象の選手が落車してしまった場合、車券の金額が返還されることは基本的にありません。
以下条件の場合は返還対象になります。
➁ 先頭誘導員が選手を落車させてしまった場合
上記が発生した場合はレース不成立として返還対象となります。
しかし、こちらはめったに起こることが無い為、基本的には落車による返還は無いと考えた方が良いでしょう。

競艇ではフライングで返還対象になるそうね

同じギャンブルでもルールが違うので注意が必要ですね!
まとめ
今回は落車について解説していきました。
選手自身も勝ちに行く為に必死にレースをしているが故の落車事故が起こってしまいます。
雨の日やグレードレースでは落車率が高いといっても、どの選手が落車するかまでを考えて予想するのは困難です。
返還対象にはならないのでファンにとっても落車は精神的にきついものがありますが、怪我のリスクや死と隣り合わせで必死に戦ってる選手にとっても落車はきついです。

一生懸命戦ってる姿は勇ましく素敵ですが、落車は起こらないでほしいといつもRINは願いながら見ています。